年刊「音楽と僕」2020年号 その2 今年僕が個人的に聴いてきた邦楽アルバム 下半期編
PK shampoo/kanzakigawaE.P+2 https://open.spotify.com/album/0UjMHmmw5mXwn5sZnTTAhZ やはりヤマトパンクス氏は天才だと思う。 ギターノイズは抑えられ、クリーンに、今までの音源のリテイクを行って集められた本作。 「星」は、かねてよりスゲー曲だと思ってた。 陽が沈むことを“太陽の角度が東空のすみに刺さる”と歌う表現力。西日を浴びてるんじゃなく振り返ってるんだよね。 そして、“星(ロックスター)”になったら、音楽はアンドロメダ銀河の向こうまで発信される。ということ。 そして、アンドロメダと歌った直後に、“玄関先の水たまり”という生活的な歌詞がいきなり挟まれる。このギャップ。天才だ。僕はヤマト氏と同い年で本当に誇りに思う。 「学生街全能幻想」もすごいセンスの曲だ。 “思い出は海に似ている”。皆さんこの歌詞どう受け止めますか? 海は綺麗だ。だが砂浜から海に入りすぎると、入水して死んでしまう。それが思い出というものだという。 PKの歌は、どれも歌唱曲的なもので、覚えたらつい口ずさんでしまう。 音楽に順位を付けたくないと言ったが、今年のベストアルバムはこのアルバムかもしれない。 Scythe/Mirage Diary https://scythe1005.bandcamp.com/album/mirage-diary 個人的な話で恐縮だが、僕は去年引っ越して、夕陽が当たる自分の部屋に居を構えた。 そこに差し込む西日の残光に感化されてか、今年の夏の終わり頃はノスタルジックなチップチューンをDIGりまくった。 その中で一番良い音源がこれだった。 youtubeでチップチューンのMIXテープを聴いても、どれもダンスミュージックを意識した音源ばかりで、「お婆ちゃん家のタタミの部屋で聴きたい感じの、なんかパワポケのサクセス的な音源(伝わりにくい)」がなかったのだ。 唯一見つけたのがこの人。ゲームボーイ的サウンド、ジャケット、ノスタルジックさ、そして曲名。全てが完璧すぎる。 「二度とは来ない夏」なんて、字面だけで泣いてしまうやろ。 17歳とベルリンの壁 / Abstract https://open.spotify.com/album/24isOcHxH0wtBWyPliU1JT?si=1r0CJDHuQe6Ni9