一人暮らし生活10日目 『ヒカルの碁』とかスポ根モノと、『けいおん!』

 ヒカルの碁が面白すぎてアマゾンプライムでずっと観てた。

リア友に勧められて、10年ぐらい前に読んでたので、ところどころ面白い話をかいつまんで観てたが、やっぱり面白い。

「俺、打ってもいいのかな」のエピソードでぐしょぐしょに泣いた。

しかしアニメ版もすごい。デジタルアニメ黎明期の画面のチープさを、しっかりコントラストを持った、芯のある演出と声優の芝居で、原作の小畑先生+ほった先生のマンガ力(ちから)に匹敵している。


まっとうにスポ根ものの王道を走っているこのマンガ。

その王道とはどういうものなのか。知りたくて、他に「ブルーピリオド」とか「はるかなレシーブ」「はねバド」「さよなら私のクラマー」とか観て、マンガだと積読中の「3月のライオン」だとか、無料分で読んだ「ワンダンス」とか、過去に泣かされた「四月は君の嘘」とかの、公義における「スポ根」ものに思いを巡らせていた。


スポ根が我々を惹きつけてやまない理由というものは、まず、世界設定が、我々の生活と同じ土台にある、そのリアリティだと思う。
登場人物たちは、我々と同じ現代社会で生きて、現代社会の中にある「勝負の世界」に身を預け葛藤する。
ぶっ飛んだSFだとかファンタジーの世界に生きているわけではない。現代日本社会で生きているのだ、これは大きな共感ポイント。
そして現代日本社会にある「勝負の世界」。グラウンド上だったり盤上だったりする勝負の世界。これは共感ポイント、もとい、観客の価値観の共有について大きな意味をなす。
価値観=倫理観というものが、分かりやすいからだ。
バトルものだと倫理観の扱い方が難しい。観客とのズレを生じさせやすい。生き死にの世界となると、もっと観客との共感ポイントがズレていくだろう。
その上でスポ根はドラマツルギーを作りやすい。
別に命がかかってるわけでもない「勝負」は、観客と価値観を共有できる大まかなパターンが見出しやすいのだ。
「アイツに勝ちたい」という思いは、バトルものより、命がかかってないスポ根の方が共感のフックが分かりやすい。
バトルだと、ルールが明文化されている「スポーツ」より、やはり倫理観のズレがネックになる。
あと、バトルものの荒唐無稽さを、スポーツのリアリティと比較すると、どうしてもスポーツに共感の軍配が上がる。
そんなこんなで、スポ根ものというものは連綿と、我々を惹きつけてきたのだ。


………ん。
…………ちょっと待てよ。
俺ら、何か大事な作品を見落としてないか。

そうだ。

この作品だ。



どしゃーん。
「けいおん!」である。
「けいおん!(以下『けいおん』)」なのである。

けいおんの本放送の空気を知る私は思う。
「部活やってねーじゃん」という非難轟々の声と、「こんな青春おくりたかった」という称賛の声。
けいおんはたしかに部活をしてない。
しかし、けいおんは「こんな青春おくりたかった」と言わしめるリアリティを追求している。
そのリアリティ。
たとえば買い食いするとか、ワチャワチャと駄弁り合うだとか、季節が変わっていくとか。そういう部分の、帰宅部にも理解できる、学校生活の雰囲気のリアリティ。

そんなフラットなものに、我々は共感の念を感じてはやまない。
この理屈は批判派にも見りゃ一目同然のはずだ。
その部分を追求していった上で、数々の名シーンを生み出していったけいおん。
無駄だと思われた部活しない毎日を11回放送し、12話で平沢唯が1話より成長を感じた、あの演出。
無駄だと思われた部活しない毎日を30何回かくりかえし、最後の文化祭や、あずにゃんに「天使にふれたよ」を披露した、あの演出。
無駄だと思われた毎日には、価値があったんだ。
こんな手法もありなのか。
称賛派である僕は、このけいおんのアプローチは凄まじく上手いと思った。

事実、「部活をしない」なんて稲中とか幕張とかああいうギャグ漫画の範疇だが、けいおんは部活をしないで泣かしに来るのだ。
そう、けいおんはスポ根なのだ


余談だが。放送された2009年という年の雰囲気にも合っていた。
「東のエデン」とけいおんは同期の桜。そして2009年は、政権交代。エヴァ破という奇跡。お台場海浜公園の実物大ガンダムという奇蹟が折り重なった年だ。
閉塞した何かをブチ破りたかった。そんな空気が蔓延していた年だと思う。

この、スポ根の特異点たるけいおんは、識者に「日常系」などという的はずれなレッテルを貼られた。
だが、他のきらら系と比較しても、けいおんの在り方はどこか違う。
ごちうさやらきんモザとけいおんを比較してほしい。まったく違うだろう?
確実に言える。けいおんは特異点だ。

などと信者めいたことを言ってみる。

さて、今迄の話をまとめると、価値観というものが作品の絶対の基盤。ということ。
僕もはやく日本マ○ガ塾に通って、実力をつけ、自分の価値観に基づくマンガを世に発表したい。

今日はここまで。

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